熱燻は短時間でスモークフレーバーをつけたいときにおすすめの燻製法です。
ポイントさえ押さえれば一番簡単な燻製法なので、さらっとまとめておきますね~。
熱燻の温度と相性の良い食材
温度管理は不要ですが、正しい火加減で行うと燻製器内の温度がだいたい90~120℃の間で推移します。
ちなみに加熱による殺菌は・・・
60℃までは細菌の増殖があるといわれ・・・
60℃を超えると数十分で死滅・・・
75℃を超えると数分で死滅・・・
100℃を超えると数秒で死滅・・・
と言われていますので、熱燻であれば殺菌効果は高いといえますが、
反対に食材(タンパク質)の旨味に関していうと・・・
55℃を超えるとコラーゲンが溶け始め肉が柔らかくなる
60℃を超えるとたんぱくの変性が始まり肉が赤⇒さくら色に変色する
65℃を超えると旨味を含んだ肉汁が外に出始める(旨味がにげちゃう)
と言われており熱燻の温度域だと肉類の旨味を閉じ込めながらの燻製は難しいです。
以上を踏まえると
ベーコンやビーフジャーキーなど火を通しつつ食材の中に旨味を凝縮させたい燻製は温燻が理想で・・・
熱燻するなら
■ゆで卵やちくわなど、すでに加熱済みの加工食品
■あとから加熱調理する前提で肉類ににスモークフレーバーだけつけたいとき
■ナッツ類
■チーズ
あたりがおすすめかな~と思ってます。
使用する燻製器は中華鍋や土鍋などいろいろなものを活用できますが、ゆずぽんは自作の燻製器を使っています。
始めは中華鍋でやってましたが、鍋が煙臭くなるのと、シーズニングして黒光りしている中華鍋を空焚きするのが何となく嫌で・・・自作を決意(●´ω`●)カンタンダッタ
熱源はキッチンのガスコンロでもオッケーですが、最近のコンロって過熱防止センサーがついているので燻製みたいな空焚きはうまくいかない可能性があります。
IHクッキングヒーターは・・・試したことがないのでわからないですが・・・
たぶん無理なのでは??と思います。。。
スモーク材の種類と使い方
熱燻で使用するスモーク材はスモークチップです。
温燻や冷燻で使用するスモークウッドは使えませんのでご注意を。
スモーク材の種類はお好みですが、どれか一つと言われたら、「サクラ」か「ヒッコリー」が最初はおすすめです。
特にサクラは煙が出やすく短時間で色づきよく仕上がるのでいいかもです。
ただし燻しすぎると煙臭さが目立つようになるのでご注意を。。。
スモークチップを使うときの注意点ですが・・・
チップは鍋に直接入れずに・・・
「三つ折り以上のアルミ箔をくしゃくしゃにしたもの」を皿にしてスモークチップを置きます\_(・ω・`)ココ重要!
スモークチップは火にかけると徐々に炭化しながら煙を出しますが、火力が強すぎると一気に炭化してしまい、煙の中にタールが混ざり最悪な香りになります。
そこで、チップが一気に炭化しないよう、火力調節のためにクシャクシャにしたアルミ箔を使うわけです。
火加減が成功すると下の写真のように茶色~こげ茶色にチップが変色します。
これが真っ黒になっていたら・・・失敗です。
それともう一つ・・・
スモークチップの上にアルミ箔をかるくかぶせます\_(・ω・`)ココ重要!
食材の水分がスモークチップにかからないようにるるのと、チップから上がった煙が直接かからないようにするためです。
間接的に煙を当てることでスモークフレーバーのムラができにくくなります。
肉汁でスモークチップが濡れてしまうと煙の出が悪くなったり酸味の強い仕上がりになったりしますのでそれを防いでくれる役目をしてくれます。
スモークチップの目安の量ですが・・・
20g前後(成人男性の手でひとつかみ程度)
って感じです。この分量で10分程度の熱燻が可能です。
燻煙時間が5分なら「ひとつかみ弱」って具合に調節してください。
【注意】
スモークチップをたくさん入れれば、燻煙時間を長くすることは可能ですが・・・
チップの炭化は均一に進みませんので、長く燻煙すると最初の方に炭化しはじめたチップが黒くなりタール臭が出はじめますので、オススメしません。
もし長時間熱燻をしたいのであれば、適度な時間で新しいチップに交換しながら燻すことをオススメします・・・が、面倒なので熱燻は10分程度にとどめる!って考えてた方が良いかもです(;^ω^)
基本の燻煙方法
熱燻の基本的な方法ですが・・・
①まずは中火であたためます。
スモークウッドから煙が出はじめたら・・・
②蓋をして弱~とろ火で5~10分燻煙します。
③その後火を消し15分程度放置してください。
ポイントは二つ。
一つ目は、最初の煙の出はじめは「ちょろちょろ」で良いです。
初めから「もくもく」させてしまうと、終盤にスモークウッドが炭化して失敗しやすくなります。時間とともに燻製器内に煙はたまってきますのでご安心を。
二つ目は③の工程です。
燻製器内にたまった煙を食材にまとわせる時間になりますので、火を消した後は蓋を開けずにそっと放置しましょう。
ちなみに、この程度の加熱時間では生の食材に中まで火を通すことはできませんが、
熱燻はあくまでも「食材に香りをつけるだけの方法」と考えるべし\_(・ω・`)ココ重要!
熱燻で食材に火を通そうと思うと・・・結構な勢いで失敗しますorz
室内で燻煙するときは・・・
ゆずぽんが熱燻をする時は、基本的にキッチンで行うのですが・・・
室内で熱燻をすると、煙の臭いが充満しやすいのが難点なんですよね~
そこで、ゆずぽんは・・・
換気扇の蓋と網を外して、換気力を最大にしてます。
構造にもよるので全ての家庭で対応可能かはわかりませんが・・・
我が家はこれで煙の臭いを気にせず燻煙作業ができています。
ちなみに、これをしないと・・・部屋中燻製臭ですorz
以上が熱燻のポイントでした~。
燻製の方法は人それぞれなので、最終的には自分に合った方法を見つけてくださいね~
^^) _旦~~
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